Far Yeast Brewingの工場見学
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ビールは、ここまで手間をかけるのか。
Far Yeast Brewing 工場見学レポート

クラフトビールは「なんとなく美味しいもの」ではない。
その裏側には、驚くほどの手間と思想が詰まっていました。
■ はじまりは、完全に自分のミスから
3月24日、Far Yeast Brewing 源流醸造所の工場見学へ。
本来は「9時 大月駅発 → 小菅の湯行きバス」に乗る必要があったのですが、
電車の乗り換えをミスり、到着は9時15分。
バスは当然すでに出発。次は2時間30分後。

正直、ここで詰んだと思いました。
しかし、ご担当の森藤様へご連絡すると、
なんと大月駅まで迎えに来ていただけることに。
片道30分ほどの道をわざわざ…。
ありがたさと同時に、自分のダメさに軽くへこみます。
■ 到着して最初に見たもの
10時30分過ぎに、醸造所に到着。
すでに見学は始まっていましたが、
なんと私一人のために個別で説明していただけることに。
なんという贅沢な対応でしょう。Far Yeast様、ありがとうございました。
工場に入ってすぐ目に入るのが——
無数の受賞メダル。

正直、圧巻です。
「これだけ受賞していても、今もコンテストに出し続ける理由は?」と伺うと、
自分たちの実力を確かめ続けるためです。
この一言に、常に、自分たちのビールが高い世界レベルに位置できているかを確かめる弛まぬ努力と、ひたむきさが詰まっていると感じました。
■ Far Yeast Brewing のビールラインナップ
Far Yeast Brewingは、明確なコンセプトごとにシリーズ展開しています。
Far Yeast
クラフトビールの魅力が伝わりやすいように、飲みやすく香り豊かな定番シリーズ。
馨和KAGUA
「和の食卓に映えるかぐわしさ」をコンセプトにした「和の馨るエール」。
Off Trail
バレルエイジや野生酵母など、実験的・挑戦的なシリーズ。
限定醸造
地域の農作物などを使用した限定醸造も。
壁一面には、これまで造ってきた全ラベルがずらり。
その量から、積み重ねてきた挑戦の歴史が伝わってきます。

■ 原料のリアル
原料室では、実際にモルトを試食させていただきました。

これが驚くほど美味しい。
香ばしく、軽く甘みもあり、食感も良い。
「これ単体で商品になるのでは?」と思うレベルです。
ホップは主にペレットホップを使用。
加えてホップオイルも活用。
年に一度は生のフレッシュホップ仕込みも行うそうで、
- 早朝収穫
- そのまま即仕込み
- 大量使用
かなり大変な工程ですが、
「生ホップでしか出ない香り」があるとのこと。
年に一度のフレッシュホップビールは、こちらからチェックできます。
■ ビールからジンへ(副産物の哲学)

特に印象的だったのが、ジンの製造。
品質が落ちたビールや規格外のビールを活用し、蒸留してジンを造っています。
蒸留工程はおおよそ以下の流れ:
- ① 低アルコールのビールをベースに蒸留
- ② アルコール濃度を引き上げる(20〜30%前後)
- ③ ボタニカル(ジュニパーベリー等)で香り付けし再蒸留
一般的なクラフトジンと同様に、複数回蒸留で純度と香りを高めていく工程です。
廃棄しない。価値を変えて生かす。
この考え方は、クラフトの本質そのものだと感じました。
■ 醸造工程(ざっくり理解)

工場では、ビールは以下の順で造られていきます。
① ミル(粉砕)
モルト(麦芽)を砕き、糖を取り出しやすい状態にする。
② マッシング(糖化)
お湯と混ぜてデンプンを糖へ変換。ビールの“甘みの元”がここで決まる。
③ ケトル / ボイリング / ワールプール
煮沸しながらホップ投入。
苦味・香りを付与し、最後に渦(ワールプール)で不要物を分離。
④ クーリング
一気に冷却し、酵母が働ける温度まで下げる。
⑤ ファーメンテーション(発酵)
酵母が糖をアルコールへ変換。
ビールの性格(香り・味)が大きく決まる最重要工程。
⑥ ブライトタンク
熟成・炭酸調整を行い、味を整える。
“飲める状態”に仕上げる最終工程。
⑦ ボトリング
瓶・缶へ充填し、ようやく完成。
一見シンプルな流れですが、
どの工程でも“微調整”が入る
温度、時間、ホップの投入タイミング、酵母の状態——
ほんのわずかな違いで、味はまったく別物になる。
だからこそ、
同じビールは、二度とできない
これがクラフトビールの面白さだと、実際に見て強く感じました。
■ まとめ:ビールは“作品”だった
今回の見学で感じたのは、
ビールは工業製品ではなく、作品である
ということ。
原料、工程、思想、すべてに意味があり、
その積み重ねが一杯の味になる。
そして何より、
「良いものを作り続けたい」という姿勢
これが一番印象に残りました。
クラフトビールの製造工程やブルワリー見学に興味がある方にも、 非常に学びの多い体験でした。
そんな背景を知った上で飲む一杯は、
確実に、いつもより美味しくなる。
ということで、工場見学のあと——
実際に「そのビール」を体験してきました
2026年3月28日(土)グランドオープンの
THE FAR YEAST Beer Adventureへ。






木造の広々とした空間で、キッズスペースもあり、
大人から子供まで楽しめる設計。
そして最大の特徴は——
ビールを、自分で注げる
カードをかざしてレバーを倒すと、好きな量だけ注げる仕組み。
少しずつ飲み比べもできる。
これはもはや、
大人のアミューズメントパーク
特におすすめはIPA。
ホップの苦味が肉の脂をすっと流し、次の一口を引き出してくれます。
そんな体験を知った上で選ぶ一杯は、
きっと、いつもより少し特別になるはずです。
まずは1本だけでも、その違いを体験してみてください。
"Hoppee"では、こうした背景やストーリーを理解した上で、 ビアソムリエが厳選したFar Yeastのビールをご提案しています。
「どれを選べばいいかわからない」方でも、 安心して楽しめるようにセレクトしています。
👉 Far Yeastのビールを体験する